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「ある明治人の記録 会津人柴 五郎の遺書」を読んで

いささか厄介な案件で市谷の弁護士事務所へ。
私のような何の背景を持たないフリープロデューサーの仕事は、人間の質を見分け、選りすぐることがもっとも大切で、仕事の上で何より重要なことで、その第六感を誤ると、思わぬ打撃を受け企画が狂い、無に帰してしまうことになります。いま自分の心血を注いだ企みが、大きく狂う瀬戸際にあり、そのことで弁護士さんとの時間を持ったわけ。
そんな問題を抱えながら、この正月に読んだ飛び切りの一冊を紹介します。
「ある明治人の記録 会津人柴五郎の遺書」石光真人編著(中公新書 252)。」
 昨年、会津若松を訪れた際、歴史の間で理不尽な扱いを受けてきた会津の歴史を改めて知り、駅の本屋で「愚直に生きる 幕末列伝・敗者の美学」早乙女貢著(集英社刊04)「会津落城 戊辰戦争最大の悲劇」星亮一著(中公新書05)を買い求め、帰りの新幹線の中で一気に読み、深い感銘を受けた余韻の醒めないうちに、自宅の書庫の整理の際、「裏切り 戊辰、新潟港陥落す」中島欣也著(恒文社92)、「魚沼の明治維新」磯部定冶著(恒文社91)とあわせ上記の会津関連書を見つけ出した。
 柴(しば)五郎翁は会津上級節の五男として生まれ、一族に多くの犠牲者を出している。落城後、俘虜として江戸に収容、後に下北半島の火山灰地に移封され、悲惨な飢餓生活を続けた。薩長藩閥政治が威信を飾り立てた歴史からまったく抹殺された暗黒の一節を書き留めている。
後年陸軍大将、軍事参議官になり昭和20年、87歳で没。血涙のにじんだ長いこと封印されてきたこの遺文を、編著者の石光真人氏が筆写し、構成された一級の会津秘史。読後、上等な感動をいただけます。
学生時代司馬遼太郎の「峠」を読んで以降、戊辰戦争の真実にふれ深く感動した。
正月「白虎隊」のドラマをやっていたようだが、このような資料が生かされたのだろうか。



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  • 2008-03-13
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  • 2008-03-14
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